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【コモンシナリオ】第六話 無貌のキマイラ(後編)

第六話 無貌のキマイラ(後編)


マスター:有沢楓花




 
 まんげつ造のある都市から離れたとある場所に、瀬織市という小さな市がある。
 中心部は都会的な賑わいを見せ、離れれば田畑や牧場も見られる、そこそこ都会、そこそこ田舎という何かにつけ便利な市だ。
 その「そこそこ田舎」な場所に、小川町はあった。


 パンデミック前後、小川町とその周辺では子どもが失踪する事件が起きていた。
 小川町とショッピングモールを繋ぐ道の確保及び失踪事件調査のため、とある町を訪れた小川町の面々と召喚者たちだったが、町長代理の長谷川 陽向(はせがわ ひなた)がキマイラに攫われてしまう。
 召喚者たちは町を探索し、三体のキマイラのうち一体・中型キマイラを倒す。
 しかし同時に、別の場所で陽向を発見した召喚者たちの前にも大型キマイラが現れた。
 場所は「ミナト製薬株式会社」。そこでは子どもたちが今も閉じ込められているという……。


                      *


 夕陽が建物の谷間に落ちていく。くっきりと浮かび上がる建物の影。遮られて頼りなくなっていく光量。それなのに鋭い斜角の光線が目を刺す眩しさに、手をかざす。
「今すぐ救出に動くか、それとも朝を待つか……とにかく土地勘もないのに夜中に突入っていうのはナシにしたいところだね」
 町長・立花 凪(たちばな なぎ)は眉をしかめた。
 視線の先で、大型キマイラはあの倉庫の天井に陣取って周囲を探すように見回している。
「陽向がキマイラの腹の中に収まる前に一刻も早く助けたいところだね。あの電話の内容が本当だとしても懸念材料はいくつもある。
 まず一見して口はないし、果たして人間を食べるのかも分からないけど、骨が転がってたんなら可能性はある。元々攫うだけの命令を聞いていたのかも怪しいけど、だとしたって今は命令する大人もいない。供給されているエサもないと思うし……」
 食べなくても玩具にして八つ裂きにすることは簡単だ。
 自分で言っていて最悪の事態を聞き手に連想させてしまう悪影響を考えたのか、立花は頭を振った。
「……まぁ、まずキマイラを退治するならその方法を探さなきゃいけない。
 できなかったら遠ざける方法を考える。外出時を狙うか、二手に分かれて引きつけつつ上から救い出すか」
 決意を込めた目で壁越しに倉庫を見上げると、今度は紙を取り出してさっと敷地の地図を書いた。
「ここが陽向のいる倉庫。こっちの大きい建物がオフィスだ。正面に見えるのが入り口。そして先のスマートフォンから得られた情報からすると……」
 建物の横に忙しく箇条書きにしていく。
「キマイラ専用出入り口。鉄格子の嵌まった子供たちがいる牢屋。その他の牢屋。事務所。キマイラのいる場所……キマイラは複数体いるって話だったね」
 ここで彼女は召喚者たちを見回した。
「召喚者の皆から特に案が無ければ、今すぐ、銃を持ってる者に囮になってもらう。私が窓から入って陽向と一緒に出る。その後合流、迎撃して足止めしつつ撤退。製薬会社の調査はまた日を改めて行う。
 さて、どうしたら良いと思う? 他に案があるかな?」


                      *


 陽向は、既にほぼ闇となっている室内から窓を見上げた。窓の側で倦んでいた大型キマイラがぴょんと飛んで、小鳥を捕まえる。手を頭に持って行くと、人間のような丸い頭部――その頭頂がぱっくりと裂けて、小鳥を飲み込んだ。しばらくして細長い何かがペッと吐き出されると陽向の目の前に落下し軽い音を立てた。スマートフォンで照らすと、それは筋がこびりついた骨だった。
 彼はそのまま何か使えないものがないかとスマートフォンで地面を照らして見回した。自分にあるのは、魔力を込めるタイプの拳銃が一丁だけなのだ。戦うには心許ない。
 仲間が自分の居場所を見付けてくれたという事実が彼に周囲を見る心の余裕を与えてくれた。
 転がっているのは骨やゴミ、それに餌用らしい金属の大きな金だらい。
 それから、床に金属の四角い蓋があった。取っ手を引っ張ると抵抗もなく開いた――というより、内側から押せばすぐ開くようになっているらしい。裏側には取っ手もなかったのだ。
 中は緩い坂道のトンネルで、握りこぶしぐらいの非常灯が転々と点っている。人間ならかがめば通れるくらいの高さだった。
「ダストシュートか下水道……いや、高速道路のトンネルみたいだな」
 いざとなったらここに逃げよう、と陽向は決意した。
 勿論、この先が何処に続いているのか、逃げられるのかは分からない。

――――――――――――――――――――――――――――――――

<マスターコメント>

 こんにちは、有沢です。
 小川町のシナリオ、第六回となります。後編とはいいますが、今回からのご参加も歓迎しております。


 ●現在のPCさんの状況
 前回のシナリオのほぼ直後です。時間は午後6時頃になります。

 ・特に案が無い場合、立花凪は、長谷川陽向を救出する作戦をメールで喫茶店の拠点(の加賀陸と斎藤雨音)に伝えた直後に実行します。
  キマイラには殆ど傷が付けられず回復力が非常に高いため、基本的に銃で応戦して距離を稼ぎながら(かつ巻きながら)拠点へ逃げることになります。
  この場合、作戦に同行できるPCさんは現地にいるホーリー・ホワイトさんとアヅキ・バルさんだけです。
  その他の方は電話等で連絡を取ることは可能です。

 ・全てのPCさんは、開始地点を前回の続きの地点(路上)とするか、拠点へ移動することができます。
  路上もしくは拠点からミナト製薬へ向かうには20分ほどの時間がかかります。
  路上から拠点を経由してミナト製薬に到着するには40分ほどかかります。

 ●ダブルアクションについて
 今回のシナリオは、製薬会社の探索です。
 アクションですが、今回は2アクションかけることが可能とします(アクション文字数が増えたりしませんので、かけないことも可能です)。
 具体的には、
 ・前半~シナリオ開始直後
  立花に陽向を救出しないよう説得するアクションが採用され、誰も救出しない場合は、陽向救出~逃亡が行われます(成功するかは別です)。
  遠距離間での通話、自分のいるスタート地点の短時間の探索、移動などができます。
  つまりシナリオ開始時から30分ほどまでの行動ですが、行動内容によって次のパートの開始時刻が変わります。

 ・後半~製薬会社探索パート、その他の行動
  製薬会社の内部探索パートです。大型キマイラ以外は、こちらから攻撃しない限り基本的には戦闘は発生しません。
  前半の結果にもよりますが、このパートには全てのPCさんが参加できます。事前準備など行動によっては遅れて到着することもあるでしょう。
  また、その他の行動を取ることもできます。
  NPCの立花凪と加賀陸はどの場合でも探索に参加し、斎藤雨音は拠点で連絡係などを務めます。

 ●ミナト製薬会社
  高い塀に囲まれたオフィス。正門は頑丈で施錠されています。
  オフィスの建物とは別に、敷地内に陽向が閉じ込められている倉庫があります。地上三階相当の高さで、コンクリート打ちっぱなしの四角柱です。鍵のかかった頑丈な扉、高所の窓が出入り口です。中に明かりはなく、骨が転がっており、獣臭さが漂っています。

 ・オフィスの建物について
  正面入り口はガラス張りです。施錠されていますが、立花は壊して入ります。
  入り口からは小さな受付カウンターと応接セットが見え、その奥に更にドアがあります。
  中にあるのは以下のような施設です。

 ■「表側」のオフィス
   ・オフィス……最も大きな部屋。机や書類棚、パソコン、コピー機(FAX機能付き)など。一見して普通のオフィスです。なお、スマートフォンに残されていた写真の事務所はもっと狭いものです。
     仕事の殆どは普通の売り上げデータや経理の関係する書類など普通のものです。
     薬品を作るための研究所と工場は別に持っており、薬品は風邪薬や胃腸薬などの普通の薬を開発・販売していたようですが、その他、野生のモンスターの排除に効果的な薬を色々と開発していたようです。
     パンデミック発生後から、「パンデミックに対する特効薬」をここで新しく開発・実験するようになったようです。
     これは奥の研究室で行っており、出入り口の扉に暗号式の鍵を取り付け、暗号は月に一回ほど変更していたようです。
     責任者の机の上には何故か和菓子の本と、運動会のリレーで使うバトンが置いてあります。
   ・休憩室……イスにテーブル、飲み物の自販機、菓子パンやお菓子の自販機。枯れた観葉植物。健康食品や『長生きできる! 秘訣』、『神秘の長寿キノコ』といった本がおいてあります。
   ・倉庫……ガムテープや工具、仕事上必要なもののストック、脚立など雑多なものが置いてあります。開いたままの小動物用ケージが幾つか。
   ・仮眠室……死体があります。ポケットに丸まった細長い紙(セロテープのように巻かれている)が入っており、意味不明のひらがなの羅列「きわあならいこやうもまえち」と横書きで書かれています。
   ・トイレや従業員用ロッカー等

 ■「裏側」のオフィス(スマホの写真などから得られた情報)
   倉庫の側に研究室へ続く鍵のかかった扉があります。ロックを外すと入ることが出来ます。
   扉の側のパネルに、5文字の特定の言葉(ひらがな)を入力すると開く仕様になっています。  ※PCさんの方で特定の言葉を入れる必要はなく、解き方や使用するものが合っていれば開きます。

   ・事務所……扉には閂が高い場所(大人なら手を伸ばして届く程度)にかかっています。何らかの事務作業をする場所。スマホの写真は扉についた窓から内部を映したものです。
      キーケースには色々な鍵がかかっており、牢屋と対応する番号及び「特別室」の下にそれぞれの鍵がぶら下がっています。
      ファイルには今までの研究成果や誘拐した子どもたちの氏名、また誘拐する候補らしいリストがあり、氏名・生年月日・年齢、血液型が記されており、陽向の名前もあります。
   ・牢屋が並んだ場所……鉄格子が嵌まっています。各牢屋には牢屋の番号が付いており、その他被検体ナンバーも付けられています。
      中にはキマイラが一体ずついるようですが、いない牢屋もあります。牢屋は番号が付き、4室ずつ向かい合わせに8室あります。
      そのうちの1室はチワワの部屋で、扉が開いており中で餌を食べています。キマイラの中では、あのライオンの大型キマイラが最大サイズだったようです。
      よく見ると、それぞれの牢屋の床には小さな四角いスリットが入っています。牢屋手前の、牢屋の番号に対応したボタンを押すと、スリットが開く落とし穴です。
   ・子ども用牢屋……キマイラ用牢屋の奥にあり、「特別室」と書かれています。現在子供たちがとらわれています。
      ソファベッドや机と椅子が運び込まれています。
      牢屋の手前にはスペースがあり、簡単なキッチンと冷蔵庫、日用品が入った棚があります。ドッグフード、キャットフードの袋が開いていますが、牢屋の子どもがキマイラを手懐けるために使っているものです。
   ・薄暗い部屋……部屋のプレートに「合成室」と描かれています。閂が高い場所(同上)にかかっており、写真はドアのガラス窓越しに撮ったものです。キマイラらしき動物とケージ、何かの実験器具が並んでいます。
      テーブルの上にいくつかの空のビーカーとフラスコが並んでおり、何かを調合していたようです。
      また、メモが残してあり、「合成時以外:興奮……赤、沈静……青、睡眠……緑、非常時……黒  注:苦みがあるため食事に混ぜること」と書かれています。
   ・閉まった部屋……部屋のプレートに「薬品倉庫」と書かれています。閂が高い場所(同上)にかかっています。
      中は両側に棚の並んだ狭い部屋で、薬品の詰まった箱が幾つも置かれています。ドラッグストアで見かけるような普通の薬が殆どですが、幾つか獣のシルエットが小さく描かれたカラフルな箱が置いてあります。
      黄色の箱にはY、青にはC、ピンクにはMの文字が書かれています。中には箱と同じ色の薬が入った小瓶が沢山並んでいます。
   ・シャワー室、トイレ……普通のシャワー室とトイレです。洗面所にコンセントがあり、充電器が刺さったままになっています。
   ・キマイラ用出入り口……外部と内部を繋いでいるらしいのですが、何処にあるか不明です。

 ●スマートフォン
  チワワにくくりつけられたスマートフォンで電話すると、中の子どもに繋がります。
  シナリオ開始時点では充電中です(充電しに牢屋を出入りできるのは一人の子どもだけです。彼はまだ低学年のため、話がいまいち要領を得ません)。
  何も働きかけない場合、ある程度充電した時点で持ち主のいる牢屋に戻されます。

 ●キマイラについて
 現状では大中小、三匹のキマイラと遭遇しています。その他にも施設内に何匹かいるようです。
 大型キマイラは、案山子のような丸い頭部、ライオンの胴体、鷲の翼、大きなサソリの尾があり空を飛びます。
 中型キマイラは、案山子の頭部に山羊の角、大型犬の胴体、烏の翼があります。被検体10号。倒されました。
 小型キマイラは、チワワの頭と胴体、雀の翼、蛇頭の尻尾を持っています。牢屋の低学年の子どもには友好的ですが、それ以外の子どもには普通、召喚者たちには警戒した態度をとります。

 キマイラは基本的に大型になればなるほど強いのですが、合成された動物にもよります。
 戦闘になった場合、通常の攻撃では倒すことはほぼ不可能です。
 倒すには二つほど方法がありますが、一つは製薬会社の中にあります。もう一つは前回で明らかになっています。


●この地域の主な施設は以下の通りです。全て放棄されており、人の気配はありません。
 ・住宅……新しめの大邸宅から築数十年の一軒家、アパートまで。
 ・喫茶店……郊外型喫茶店。食料はナマモノはありません。現地の拠点です。休息と補給が出来ます。
 ・ガソリンスタンド……燃料が残っており、補給可能。
 ・畳店、何かの店、工場(こうば)……生活に密着した個人商店、個人の工場です。機械や工具、材料が残っています。
 ・オフィス……製薬会社「ミナト製薬」のオフィスです。比較的新しい近代的な建物で、高い塀があり、門にロックがかかっています。敷地内にはあちこちに監視カメラや侵入者を迎撃する銃器が取り付けられています。


 シナリオと無関係な行動としては、小川町内での活動は引き続き可能です。
 ※この行動選択肢を選ばれる場合は、2アクションではなく、普段通りのアクションをお願いいたします。

●海亀公園について
 拠点についてもアクションをかけることは出来ます。
 今までのガイドと基本的には変わりませんが、
 ・井戸を手入れすれば使えそうである
 ・飲料水はペットボトルの濾過装置でそこそこ安定供給がされるようになった
 ・水道水が使用可能になっている
 ・畑は耕されています。現在は豆、小松菜、ジャガイモ、タマネギ、トマト。(その他、既に植えたことにしても構いません)
 ・田んぼには稲が植えられ、収穫途中。(全て収穫した、でもOKです)
 ・ホームセンターからキャンプに使えそうな物を運び入れた
 ・中学校では羊と鶏も利用できるようになりました。


●町の利用について
 住民として認められています。
 町の施設の利用が出来ますが、物資は豊富とは言えません。
 あからさまな監視役はいませんが気にされてはいるので、不審な行動(武器を手に持ったり)は見咎められます。



●最後に
 長文のガイドをお読みいただきありがとうございます。
 探索メインのため色々と情報を詰め込んではいますが、普段通りのアクションをお待ちしております!


<リアクション>

救出計画の変更、そして立案


 ブーッ、ブブーッ。
 ポケットの中で小さな振動音が響く。
「こんな時に……誰だろう?」
 立花 凪(たちばな なぎ)はポケットに手を突っ込むと、スマートフォンを忙しなく耳に当てた。
「はい立花」
「……もしもしぃ~、私ですぅ~、ミーティア・アルビレオですぅ~。お電話は初めてでしたねぇ~」
 ミーティアののんびりした声が流れてきた。ただし内容は極めて真面目な要件で、心なしかいつもよりテンポが速い。
「何かあったのかい?」
「ええ、こちらの状況なんですがぁ~」
 立花は地平線に消えつつある夕陽に目を細め、浮かび上がるキマイラのシルエットを警戒しながら続きを待つ。
「中型キマイラを倒しましたぁ~」
「……倒した!?」
「それでですねぇ……」
 ミーティアは絶句する彼女に簡潔に、三人で倒した時にキマイラが見せた再生能力と、首輪から元はペットだった可能性を伝えると、立花たちの状況を尋ねた。
 彼女がミナト製薬で起きた出来事の一部始終を話すと、
「陽向くんだけを救出しに行ったら、警戒が強くなって他の攫われた子供たちを助けるのが難しくなるんじゃないですかぁ~?
 こちらも合流するのでぇ、それまで結論は待ってて下さい~」
「ん……少し考えさせてくれない? またすぐ連絡するよ」
 立花は電話を切ると、キマイラを倒せる可能性に考えを巡らせた。
 普通に考えれば犬の中型よりライオンの大型の方が筋力も体力もある――再生能力が同程度だとして倒すのに手数がかかるだろう。
(陽向を連れて、囮と救出で分散して撤退戦をする場合、各個撃破される可能性。及び合流前に陽向が殺される可能性は……)
 彼女は思考を巡らせつつ視線に気付き、説明を待っているホーリー・ホワイトアヅキ・バルに電話の内容を話す。
 ホーリーは中型キマイラの死に何か感じることがあったのか視線を落とした。
 一方でアズキは真っ直ぐに立花を見た。
「長谷川君だけ助ければいいのなら私たちだけで今すぐにでも行くべきだけど、騒ぎを大きくすれば後に残された子供たちの身に危険が及ぶ可能性ありますよ」
「それは……まあ、今まで安全だったんだから施設内なら安全だろうっていう予測に基づいて考えた作戦だからね」
「そうですね。でもイレギュラーな要素、つまり私たちが介入して状況が変化していますし。チャンスは一度きりかもしれませんからここは慎重に行きましょう」
 彼女にも慎重にと言われたら立花も頷くしかない。強制ではないにせよ、アヅキとホーリーの協力が得られることも計算に入れて囮作戦を立てたからだ。
 それにミーティアもアヅキも異世界での、自分にはない知見を持っている。
(陽向、悪い。どうか無事でいてくれ)
 立花は祈ると、ミーティアにその旨を連絡しようとスマートフォンに指を当てる、と同時にそれが震えた。
 電話の表示は今度は先ほどとは別人だ。
「よう、どんな状況だ? ああいや、ちょっとはミーティアに聞いたんだが……」
 相手は織主桐夏だった。
 立花は自分に向かって苦笑するように、
「全く、これで三人目か」
「多数決でもしてるのか? 俺は囮作戦には賛成だ。だからあんたを止めるつもりって訳じゃねぇが、どういうルートを通るか聞きたいんだ。……俺にいい考えがある!」
「キマイラを倒したんだって?」
 自信満々の声に尋ねると、変わらないトーンで声が返ってきた。
「ああ、倒し方は中型で分かってる。それを再現すればいい」
「具体的には?」
「ガソリンをかけて火を付けてやればいい。再生能力が追いつかずに倒せた」
「そうか……それと酸欠かな。うん……陽向の命がかかってるんだ、頼む。私は確実にガソリンを浴びせる方法を考える」
「大丈夫だ。こっちには切り札がある。ああ、ちょっとガソリン補給して行くから時間がかかるぜ」
「分かった、皆で打ち合わせをしたいとアルビレオさんにも伝えてくれ。ミナト製薬前で待っている」
 再度電話を切ると、彼女は自分に向けられた視線に返答する。
「……と、いうわけだ。全員が合流するまで……移動中だったから30分といったところか。それまでここで警戒しているとしよう。……陸もいい?」
「今のところは口を挟む必要がない。町長の判断を優先する」
 加賀 陸(かが りく)や捜索班の全員、五名が頷く。
「決まりだ」
 立花は早速、陽向や拠点の斎藤 雨音(さいとう あまね)に状況を説明するメールを送る。
 タップする指が滑らない程度には落ち着いていることを、彼女は自分で確かめていた。



囮作戦


 民家の塀の陰。ミナト製薬の正門を見渡せる場所に全員が揃ってから、立花は作戦を相談・確認した。
 囮を使い大型キマイラをミナト製薬から引き離した上で倒すこと。
 オフィス侵入組はその間、陽向と囚われた子どもの救出、そして保険としてキマイラの倒し方を探ると同時に内部に脅威があった場合にはその排除をすること。
「ペットだっつーなら、あいつは陽向を守ってるって可能性もあるんだろ?」
 ホーリーが疑問を呈するが立花は責任は私がとる、と言って全員に向けて指示を続けた。
「偵察班のうち二人はここで待機、異常があったら連絡」
「はい!」
 少年たちが敬礼する。
「宜しく。で、織主さんと加賀、他の班員は大型キマイラ退治」
「おう」
 桐夏が自信たっぷりににやりと笑った。
「アヅキさんとホーリーさんが内部探索、私は鍵が発見でき次第――できなくても――ミーティアさんと途中で陽向を救出しに倉庫へ」
 三人の少女が頷く。
 立花は全員を見回し、
「そして自分の命の確保を最優先すること。じゃあ……作戦開始!」

 立花の合図で、ある者は隠れある者は走り出す。
「弾は無駄遣いしてもいい、死ぬな」
 陸は偵察班の皆に分けたスコップとペットボトルを持たせて散開させた。正門とは反対方向に走り出す彼らが見えなくなるまで充分待って時計を確認する。
 攻撃開始まで10分。
「あんた一人で平気なのか?」
 桐夏がふいに路上で振り向く。
「ガソリンは有限だ。確実にかける必要があり、必要があるならするまでだ。心配するな、小川町じゃ一番高くつく資源が人間だからな。無駄にはしない」
「お、おう。お互い頑張ろうな」
「銃弾じゃ“質量”が足りない。切り札はお前だ」
 桐夏が走り去るのを見送って、陸は愛用のアサルトライフルを構えた。
 弾一発一発の威力は高くないが、近・中距離に対応し、更に単発射撃・連続射撃どちらにも切り替えられる。おまけに反動も少ないことから、陸はこれを好んでいた――更に小川町の大人もモンスター対策に常日頃使用していたために在庫が多かったことにもよる。
 フロントサイト越しに大型キマイラをにらみつける。それは、例の倉庫の上に陣取って天井の上をぐるぐると歩き回り、時に伸びをし、鳥を食べたり座ってくつろいでいる。
 彼我の距離は50メートルほど。
「……来い」
 10分経って、陸は銃弾を大型キマイラの毛皮に覆われた脚に浴びせた。
 陸からは見えないが、皮膚の表面がポップコーンのように弾け肉が露わになる。と同時に再生され――次の弾丸が間を置かず着弾する。
「オオオオン!!」
 キマイラが陸を目標に定めて吠えた。跳躍。少し浅い。
 軽々と敷地の塀を跳び越えて着地、突進してくる。
(僅かだがこの前より緩い)
 陸は弾をばらまきながら全力で後退する。予想はしていたがキマイラにとって銃弾は激しい雨が当たるくらいのものだ。
 キマイラが翼をはためかせ飛び、急降下する。
 キマイラの脚が鼻先を通り過ぎていった。そのままトリガーを押し込んで顔面に射撃しつつ後退したが、バランスを崩して地面に膝をつく。
 再度迫り来る腕を転がって回避すると立ち上がって走りながら弾倉を交換する。
 空気が変わる。死がすぐそこまで近づくのを感じた。
 走る。アスファルトが切れる。緑の植え込みが見え、足が土を踏んだ。公園だ。
 背中に強い風を感じた。
「……ちっ!」
 陸は舌を打った。間に合わない、首がもげる――と思った時、彼は突如出現した眼前の大きな“口”に飲み込まれた。
 桐夏の挑発する声が聞こえた。
「こっちに来いよ!」
 陸は全速力で【魔眼】ファントム・シャークによって作られた幻影のサメの体を通り過ぎると、振り返ってアサルトライフルを構え直した。
 そこにはサメを泳がせ、キラキラと輝くもの……中型キマイラの被検体番号が刻まれた首輪を振っている桐夏がいた。
 キマイラはタグが見えるのか臭いで判断したのか、目標を桐夏に変えて公園の車止めを飛び越えて敷地内に着地した。サメには見向きもしないが、これも予測の範囲だ。
 桐夏はドルヒシュテヒュン【魔兵装・銃】で応戦し、それを陸が援護する。
「どうした、飛びかかってこい!」
 桐夏は叫び、そして彼の踵が砂場の縁に当たった。



ミナト製薬・表オフィス


 キマイラが引き離されたのを確認した女性陣は敷地内を足早に通り過ぎ、正面入り口に辿り着く。
 立花は素早くセキュリティをチェックした。
「ここまで離れれば大丈夫……と思いたいね。さて、当然押しても引いても開かない。警報装置がないといいけど……ま、あっても音が出なきゃ問題なさそうかな」
 ガラス張りのドアには鍵がかかっていた。彼女は右手を突き出すと風の刃で錠前を周囲のガラスをごとぐるっと切り取った。
 手でゆっくりと引き抜いて錠前を地面に置き、ドアを開く。空調のせいか温い空気がもわっと全身を包んだ。
「そういえば……まだ明かりが付いてるね」
 LEDが頭上で部屋を照らしている。研究者たちは最後までこの施設に残っていたのだろうか。
 入って正面すぐの場所には受付カウンターがあり、来客者名簿が置かれたままになっている。
 カウンター越しに奥に続くドアが一つ。
 左手には洒落たソファーとコーヒーテーブルの応接セットがうっすら埃を被っている。
「こっちはどうかな」
 立花が拳銃を抜いてカウンターを回り込み、左手でドアノブを回す。あっさりとノブは周り、ドアが外側に開いた。
 ドアの陰、右手はすぐ壁だ。裏側に何かないか慎重に確認したがクリーム色の壁紙が沈黙しているだけだった。
 左手には廊下が伸びている。
 廊下を歩いてすぐ右に、「ミナト製薬」と表示された無愛想なオフィスドアがある。
 左手は広く開けた休憩室になっていた。
 丸いテーブルに椅子のセットが置かれ、隅に飲み物の自販機、菓子パンとお菓子が入ったままの自販機がある。その脇に枯れた観葉植物。
 壁際のテーブルには「ご自由にお取り下さい」と書かれた(そしてあまり減ってなさそうな)健康食品とサプリメントの類いが置かれ、社員の暇つぶし用なのか『長生きできる! 秘訣』、『神秘の長寿キノコ』といった怪しげな本が置いてあった。
 耳を澄ませたが静かなものだ。自販機の稼働音だけが聞こえる。
「誰もいないみてーだな。さっさと済ませちまおうぜ」
 ホーリーが自分は護衛係だというように拳銃を構えながら促した。

 三人は手早く扉を開けていった。
 “表”のオフィスに確認できたのは、先ほどの事務所と休憩室の右手奥、オフィスの角を曲がった倉庫。反対側の仮眠室の三部屋だった。
 そして唯一開かなかった、いかにもセキュリティが高そうな金属扉が倉庫の側にあった。脇にタッチパネルが設置されており、アヅキが指で触れると「暗証番号を入力して下さい」と表示される。家庭用ゲーム機の検索や、名前入力画面に似ていた。
 そのくせアナログなことに、パネルの上にコピー用紙に書かれた張り紙がある。「パスワードは月初から月末まで」。
「これで全部ね。じゃ、詳しく見ていきましょう」
 アヅキの提案に一同は今度は少し肩の力を抜いて手早く捜索を始めた。トイレや従業員用ロッカー等も見て回ったが、どこにも人影も、キマイラもない。完全に放置されているようだ。
 ただし死者は一人おり、仮眠室の布団の上で、苦しそうに体を丸めて事切れていた。
 立花は平然とそれを仰向けにすると、電池の切れたスマートフォン、社員証、ボールペンなどポケット内のものをさらって確認しては戻していく。
「このカードキーは入り口用かな。……ん、これは何だ?」
 くるくると丸まった細長い紙を指で挟むように伸ばすと、横書きでひらがなの羅列が書かれていた。ホーリーが肩越しに覗き込む。
『きわあならいこやうもまえち』……? アヅキ、分かるか?」
「暗号っぽいけど、これだけじゃ解けないわ。次探しましょ」
 仮眠室には他にめぼしいものはなく、倉庫にはガムテープや工具、脚立、コピー用紙や空の袋のストック、掃除用具など雑多なものがあった。目を引くのは開いたままの小動物用ケージが幾つかあったことだ。
 目をこらすと、中に毛が数本落ちていた。
 ミーティアは行方を考えて少し暗い気分になった。
「小動物を誘拐か購入でもしてきたのですかねぇ~」
 最後に最も広いオフィスを訪れる。窓にブラインド、並んだ机と壁際の本棚や書類棚、ファックス機能付きコピー機などなど。ごくごく普通のオフィスに見える。
 机上のパソコンは半分以上電源が切れており、残る数台はスリープモードになっていた。休日で、出勤している社員は今まさに会議中で席を外しているだけだ、と言われても違和感がない。
 一番奥には責任者のものらしき大きな机と棚があった。机の上には雰囲気にそぐわない運動会のバトンが転がっている。
「なんでこんなものが?」
 立花は目をパラパラ通していた書類を元に戻すと、バトンを取り上げた。一見して普通の赤バトンだ。念のため穴を覗き込んで見たが、一瞬小学生時代を思い出しただけだった。
「ここにあるのは売り上げや経理に関係する書類、後は取引先の住所録とか……。薬品を作るための研究所と工場はこことは別にあったみたいだね」
「どんな薬を開発してたんだ?」
「風邪薬や胃腸薬などの普通の薬。私も薬局で見たことあるけど、あまり会社名までは意識しないようなところだね。あと、野生のモンスターの排除に効果的な薬を色々と開発していたようだよ。いわゆるネズミ避けだのホウ酸団子だの……効果はそれよりどぎついけど、あの類いの。
 それから最近の記録によると、何故かこのオフィスでパンデミックに対する特効薬の開発に着手したらしい。
 まぁ、このバトンは何だか分からないね。社内行事で運動会がある会社だとしたって、パンデミック後にやってる余裕なんてないだろうに」
 立花はバトンを机に戻した。見回したが、運動会の賞状だのトロフィーだのは見当たらない。
「こちらも変ですね」
 アヅキが首を傾げて、和菓子の紹介本を指さした。
「このオフィス、写真で送ってもらった事務所と様子が違いますし、やはりあの扉の奥に別の事務所があると見るのが普通ですね……」
 アヅキの中の違和感が大きくなる。バトンも和菓子の本はいくら何でも場違いだ、と思う。それにあの丸まった紙……。
 彼女は、はっと目を開くと人差し指を立てた。
「ん、どうしたアヅキ?」
「ピンときましたよ。紙とバトンを下さい」
 アヅキは先ほど手に入れた紙を、重ならないようにバトンに巻き付けた。思った通り、紙のクセがバトンの太さに一致する。
「この一見無意味と思えるひらがなの羅列は暗号です。並んだひらがなを横ではなくて縦に読んでいけば一列だけ5文字になります。それを読めば、き・な・こ・も・ち……そう和菓子のきな粉餅ですよ!」
 彼女は唇の端を上げた。謎解きが出来た喜びで純粋に。
 和菓子の本をめくってみせれば、予想通りきなこ餅のページがあった。
「成程、バトンが複合化ツールになってたのか。すごいな!」
 立花が手を叩いた。地球ではスキュタレー暗号と呼ばれているものだ。子ども向け教育番組でもよく知られている。
「それじゃ、早速入力してみましょう!」
 アヅキはさっそくタッチパネルまで戻ると、きなこもち、と入力する。
 ピロン♪ と軽快な音がして、「パスワードを照合しました」と表示される。続いて、鍵が外れる音。
「いいですか、開けますよ……」
 ゆっくりと、四人の目の前で扉は開いていく。



Pillor of fire shark


 ドッグタグが宙を舞った。
 桐夏は左腕から赤い糸を引きながら、尚も右手で銃を撃ち続けながら横に飛び退いた。
 追って飛んだキマイラの左手が桐夏のドルヒシュテルンを叩き落す。
 叩き落とされる寸前に手を離せた。でなければ骨折していたところだ。
 そのままキマイラは長い黒髪を振り乱して、人間の頭頂部を桐夏に向けた。おぞましくも開いた口が彼を飲み込もうとし、サソリの尾がしなって背中に突き立てようとする。
 周囲からアサルトライフルの弾が飛んできて、キマイラの翼の付け根で弾ける。
 桐夏は激しい鼓動を押さえて叫んだ。
「今だ……ッ!!」
 桐夏の左目の【魔眼『K・C・E』】が光る。
「【【魔眼】ファントム・シャーク・トゥルーライズ】!!」
 突如、キマイラが圧倒的な力に吹き飛ばされた――いや、翼ごと腹部を噛み付かれてそのまま空を飛んだ。
 彼の周りを周遊していた幻影のホオジロサメが実態を持ったのだ。思いがけない一撃を喰らったキマイラは振りほどけない。二匹の巨体がもつれ合いながら放物線を描く。
 ホオジロザメ――白い頬に赤く縁取られた巨大な口には鋸のような鋭い歯が何列にも渡ってびっしりと並んでいる。それがキマイラの胴体を放すまいとして、止めどなく深紅の血が流れ落ちた。無表情の黒い目と相まって、それはホラー映画の一場面のようだった。いや、そのものが怪物、白い死神の呼び名に相応しかった。
「押し込め!」
 サメはその三メートルを超える大きさと質量で、地面に――桐夏のいたすぐ後ろに――カモフラージュの枝と落ち葉を折りながら、落とし穴に、ダイブした。
 底にぶつかり、新聞紙やビニールの切れ端にまみれる。
「急げ!」
 駆け寄ってくる陸の声が桐夏の背後から届いた。
 隠れていた捜索班員が一気に現れると穴の縁からペットボトルの中身を一気に注ぎ、桐夏も続いた。中身はガソリンだ。量を分割したのはリスク管理と、速く注げるからだった。
 穴の底で暴れ回るキマイラをまだサメが押さえ込んでいる。
 そして桐夏は着火したライターを放り込み、盛大な火柱が上がった。

 黒焦げの死体を穴の縁から覗き込んで、キマイラの死を確信し、一同は久しぶりに息をした気がした。
「……Pillor of fire shark……新しい映画ができるな」
 陸が、包帯を手に桐夏に歩み寄る。
 桐夏は右手の親指を立てて笑顔を見せた。
「言っただろ? キマイラなんてただの案山子。俺にかかれば瞬殺だって」



陽向救出


「こっちが研究施設ね」
 アヅキは“裏”のオフィスに侵入すると、息を潜めて辺りを見回した。
 こちらもやはり煌々と明かりが灯っていたが、最低限の装飾らしきものが一切無いためにいっそう無機質な空間に思えた。
 廊下は丁度英語の「F」を、頭を右にして寝かせた様な形をしていた。右には牢屋が四つ並んでいる。その背中合わせに更に牢屋が四つ。そして最奥に扉がひとつ。
 左には扉が等間隔にいくつか並んでいる。どの扉にもシンプルな明朝体で表示があった。多くの扉の高いところに簡単な閂がかかっている。
 手近な部屋を見て脅威が無いか確かめた一同は、最初に事務所から調査することにした。
「ここが『事務所』ですよぉ~、今のうちに調べちゃいましょうねぇ~」
 ミーティアがゆったりと水の中を泳ぐような動きで事務所に入った。
「ここは写真で見た場所ですねぇ~。あ~、あれが鍵ですねぇ」
 壁に金属製のキーケースが取り付けられていた。中に牢屋らしき1から8までの番号と、倉庫、「特別室」の鍵等がぶら下がっている。
「それじゃあ、私は戻りますねぇ」
「私も一緒に行くよ。……ホワイトさん、バルさん、後でまた合流しよう」
 ミーティアの後を立花は追って、二人は陽向を救出しにエントランスを出た。
 
 二人は敷地内を急いで突っ切り、倉庫の前に辿り着く。
「陽向くん、いいですか~? 戻りましたよぉ」
 ミーティアが扉の向こうに呼びかけながら、【空渡る透手】で鍵穴に事務所から持ってきた鍵を差し込む。当然ながらぴったりとはまることに安堵しつつ回すと、カチャリと音がした。
 無骨な扉は分厚いせいか、向こうから人の気配が感じ取れない。
「今から開けますよぉ~。頭ぶつけないでくださいねぇ~」
 ドアノブをゆっくり回すと、背後からの斜陽が内部に差し込んで光景を浮かび上がらせた。
 放棄された体育倉庫のような、牢のような、動物園の動物の寝室のようなそこには骨や草の切れ端、ゴミが散乱し、ひっくり返った金だらい。そして獣の匂いがした。
 その中に腕で顔を庇った人間のシルエットがひとつ。
「大丈夫ですかぁ~?」
 目を細めていた陽向が明るさに目が慣れたのか腕を降ろして近づいてくる。
 頭も、四肢もあるし無事歩けていることにミーティアは胸をなで下ろした。眼鏡も無事だ。
「ああ、助かった。ありがとう……」
 長い息を吐いた陽向が、ずり落ちそうな眼鏡の位置を直して心底ほっとしたように膝に手をついた。
「どこか怪我でもしましたかぁ?」
「ああ、おかげさまで無事だ……キマイラに運ばれた時、無理な姿勢で体をちょっと痛めたくらいだ」
 立花はザックを漁ると非常食のチョコバーとペットボトルの水を差し出した。
「おまけにここは冷えるしな。これを食べろ。昼抜きだろう」
 陽向は受け取ると、喉を水で潤してから急いでチョコバーを押し込む。
「すぐに子どもの救出に行こう。それで……大型キマイラは今?」
「ついさっき、倒したと陸から報告があった。戻ってきて子供たちの護衛をしてくれるそうだ。だから陽向は休め――アルビレオさん、悪いが入り口に待機してる二人と一緒に陽向を拠点まで送ってくれ」
「分かりましたよぉ……あれ、こんなところに扉ですかぁ?」
 彼女は床の扉に目をとめた。陽向が頷く。
「ああ、地下道があった。緩い坂道のトンネルでおまけに非常灯がある。わざわざ整備したんだろうに、裏側に取っ手がない。それなのに押せば開く。それからかがめば通れるくらいだから、人間用とは思えな――」
 言葉が遮られた。その扉が突如開いて何かが飛び出してきたからだ。
 ミーティアは咄嗟に二人を庇って体を前に滑り込ませると、お腹で衝撃を受け止めた。
「ミーティアさん!」
「平気ですよぉ~。たいしたことないです~」
 少し痛みを感じたが、実際それはドッジボールを当てられた程度の痛みだった。
 そして……ボールのように跳ねたそれは、暗がりの中で頭をもたげた。



ミナト製薬・裏オフィス


「お、お、お……お姉ちゃんたちが……助けに、来てくれた人っ!?」
 ホーリーとアヅキがトイレで鉢合わせた男の子は、しばし硬直してから叫んだ。
 小学校低学年くらいか、五分袖の下から痩せ細った腕が痛々しい。片手にはスマートフォンをしっかり握っている。
「そうだぜ、すぐに助けてやるからな」
「だけど先に安全を確保してから……」
 二人の言葉が終わる前に、少年は顔を輝かせてホーリーの手をぐいぐい引いた。
「お、おい!」
「こっちこっち! 早く早く!」
 少年が一番奥の「特別室」と表示がある扉を開けると、ダイニングキッチンのような生活空間が現れた。キッチン、冷蔵庫、棚には日用品が並んでいる。床にはドッグフードやキャットフードの袋が積まれ、開いているものもあった。
 研究者が寝泊まりするのに使用しているのだろうかという考えも過ったが、その部屋は鉄格子で半分に区切られ奥が牢屋になっていた。それも一般にイメージする何もない牢屋ではなく、中にソファベッドや机と椅子などの家具が運び込まれている。
 そのことに気が付いた時、部屋の意味が反転して嫌悪感がじわじわと襲ってきた。ここの生活道具は生きるためものではなく、長期間生かしておくためのものなのだ。
 牢屋の中では、少年より年長の――つまり格子の隙間から出ることが叶わない――数人の少年少女が、男女に別れて体を固く縮こまらせていたが、そのうち最年長の、ホーリーたちとそう変わらない年齢の少年が立ち上がった。
「電話の人たちだね? ここだ! 来てくれたんだな!」
「おう、無事そうだな」
 ホーリーが笑いかけると、牢の中は子どもたちの歓声に湧いた。しかし。
「……悪いんですけど、安全の確保が先ですよ」
 アヅキが申し訳なさそうに言うと、今すぐに出して、助けて、と悲鳴に変わる。
「あの電話の声の人は?」
 子供たちをなだめながら電話の主が静かに尋ねた。
「町長なら、倉庫に閉じ込められた仲間の救出に行っています。それから別働隊が大型キマイラと戦っていますし、万一があれば無防備なところを襲われます」
「ん、ここのキマイラが安全か確かめる必要もあるしな……おっと、連絡だぜ」
 連絡用にと立花に渡されたスマートフォンにメールが着信した。大型キマイラは倒し、戻って子どもの護衛をしてくれる予定であること。陽向を救出したことが簡潔に書かれてある。
「もうすぐ帰れるぜ、もうちょっとの辛抱だ。それで聞きてーんだが、エサをやってたのはこの子か?」
 手を繋いだままの少年を見ると、安堵の表情で電話の主が頷いた。ホーリーは少年に視線を合わせ、
「なあ、キマイラのエサはここにあるヤツでいいのか?」
「うん! ほとんどドッグフードだけど、小さいのにはキャットフードをあげてるんだ。好みがあるから混ぜたりしてるよ」
「分かった。……なあ、ここの研究室に置いてあった薬をエサに混ぜればキマイラも沈静化できるみてーなんだ。牢屋の鍵は開けとくから、オレらが戻るまでこの部屋からは出るんじゃねーぞ」
 ホーリーが念を押して、牢屋の鍵を開ける。
 最初に電話の主が外に出ると、二人に頭を下げた。
「本当にありがとう。ここは俺が見張りに立つよ。……おいみんな、話は聞いてたな。牢屋から出て脱出に備えよう」
 電話の主は少年をホーリーからそっと引き離すと、少年に屈み込んで視線を合わせ、今までよく頑張ったなと抱きしめた。今までスマートフォンの充電も、チワワを手懐けるのも、キッチンから水を汲んだり冷蔵庫から牢屋内に食料を渡したりするのも、全て一手に引き受けてきたのだ。
 そして囚われの子供たちは声を上げながら牢屋の外に出て、手足を伸ばし、深呼吸をし、競ってキッチンで顔を洗ったり水を飲んだりした。


 アヅキの手には二色の瓶があった。
 一つは黒。
「色材の三原色。Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタ。全部を混ぜると非常用の黒……これは多分殺処分かなぁ。ホーリー、どう思う?」
 薬品倉庫で手に入れた薬の素は、合成室で完成品の薬にした。
 合成室の中については子供たちには見せたくないものが入っていた。ケージの中で苦痛に暴れる動物だの、保存された臓器だの、恐ろしげな器具だのだ。非常用というのが穏やかなものではないのは想像が付く。
「青の沈静剤があるんだからそっちを先に使いてぇな。アヅキも気が進まねぇんだろ?」
 一つは青。シアンとマゼンタを混ぜたもの。
 アヅキは二本を同時にホーリーに差し出した。
「黒はできれば使ってほしくはないけど、ホーリーに任せる」
「俺も同じだぜ」
 ホーリーは青い瓶を受け取るとドッグフードの袋に注いでよく混ぜ、それを持ってキマイラの牢屋に移動した。
 義手を突っ込んで射出し、餌の金属皿に乗せる。
 牢屋の中に残っている数体のキマイラは、山羊、ヘビや犬猫、鳥、ハムスターなど動物をあちこちくっつけたような姿をしていた。あのチワワもいる。大抵の動物が大人しく食べてはパタパタと眠っていったが、一匹だけ走り回って食べようとしない。
「食べねーなら無理矢理食べさせ……」
 ホーリーは義手を何度も射出して小さなキマイラを追いかけ回した。ウサギとネズミをくっつけたようなそれは壁を走り回る。
 それから、急にカチリという小さな音がして床に刻まれていたスリットがスライドして穴が姿を現した。キマイラはそのまま滑り込んでしまう。
「おい、待て!」
 ホーリーは急いで牢屋の鍵を開けて飛び込んだ。
「ちょっとホーリー、どこに行く気なの?」
「やばかったらすぐ戻る!」
 アヅキの制止を振り切って、ホーリーは穴の中に体を潜らせた。

                      *

 その頃、倉庫の中でミーティアは【空渡る透手】で丸くて動く何かを持ち上げようとしていたが、それは素早い動きで両手の間をすり抜けては、薄暗い床を壁を無軌道に走り回った。
「う~ん、ちょこまかと~」
 ミーティアとそれが鬼ごっこを続けていると、再びバタン、と床の扉が開いて人間が飛び出してきた。
「今度は何ですかぁ~」
 突き出したのは、丸い頭――よく知っている顔だった。床に手をかけてうんしょと体を引き上げる。
「狭くて苦労したぜ……おっ、ミーティアに陽向もいるじゃねぇか、ここに繋がってたんだな」
 オフィスにいる筈のホーリーだった。それで、ミーティアはあれがやはりキマイラだと確信した。
「あのキマイラはどうしたんですかぁ~」
「ちょっとな。……よし、オレに任せときな。捕まえるのは頼んだぜ?」
 ホーリーがおもむろに銃を撃った。当然キマイラは回避するが、進行方向に撃てば向きを変え、連続で撃てば軌道が制限される。
 ミーティアはようやくキマイラを捕まえて持ち上げた。ウサギの頭部で短い耳がピコピコ動き、ネズミの胴体と尻尾が空中を掻いている。
「悪いけど食ってもらうぜ!」
 ホーリーが宙吊りのキマイラに近づくと、義手をウサギの口に突っ込んだ。餌を流し込まれたキマイラは反射的に咀嚼して、ごくんと飲み込む。
 しばらく抵抗していたキマイラだったが、すぐに揺れていた耳と両手足がぶらんと垂れ下がり、寝息を立て始めた。
 立花が状況の説明を求めようとして思い返し、
「実害はなさそうだ。このまま閉じ込めておこう。陽向、帰る前にあの窓を土で塞いでくれ」
「分かりました」
 一行は窓を土で塞ぐと、急いで牢屋へと戻る。
 程なくして桐夏や陸らもオフィスに合流し、陽が沈みきる前に、子供たちと全員で拠点となる喫茶店へと出発した。



古井戸修理


 一方で海亀公園。女性陣が寝泊まりしている古民家の前には、休止中のペットボトル製濾過装置が召喚者たちの帰りを待っていた。
 その側に、ガシャガシャと金属や棒がぶつかり合う音を立てて雑多な道具が置かれた。
 シャベルやバケツや箒、それにホームセンターで再度調達した道具――井戸掘り用手動掘削機、数千円――などなど。
「これだけあれば不足なし」
 服をたすき掛けした男性が気合いを入れるようにそれを見下ろす。彼の名は上野木 幸蔵
 幸蔵は箒を手に石造りの井戸に近づいた。雨除けの屋根の内側に取り付けられた滑車から垂れ下がっているボロボロの縄を外すと、屋根の内側と共に一緒に土埃を払った。
「滑車は取り替えた方が良さそうだな」
 いくつか持ってきた滑車から同じサイズのものを取り出して付け替える。
 それからもう縄ばしごを井戸の縁に引っかけるて固定する。頭にはヘッドライト、腰には更に懐中電灯。
 足を縁にかけてのぞき込むと、ひんやりとした空気が昇ってくる。幸蔵はそのまま両手でロープにつかまると、ゆっくりと井戸の底に降りていった。
 つま先から頭のてっぺんまでを冷たい空気がなでていく。
 井戸は聞いていたとおりに汚れていた。照らされた明かりで苔や堆積した泥が露わになり、驚いた虫や小動物が逃げ惑うのが見えた。
「この長屋からは引っ越してもらわねばな」
 幸蔵は弁慶の如く背中にくくりつけた道具を使って、井戸の中を清掃していった。バケツに土、泥、苔、堆積した落ち葉をミミズやダンゴムシと一緒に入れてつるし上げて外に出す。同じ長さにはかったロープは、長さが足りず縄ばしごに登ってからバケツを結びつける。ロープと滑車の具合は良いようだ。
 不安定な足場での清掃はかなりの重労働で、今日一番の作業の山場だった。
 始める前から山場だと分かっていた。底にまだ少し水が溜まっていることは分かっていたので、見通しは充分明るい。仕事のしがいがある。
「ホームセンターとやらは便利なものだな。だが、機械は複雑になれば成程、仕組みまでは分からぬもの……」
 底の泥をすっかりシャベルでさらってしまってから、彼は井戸掘り用手動掘削機を説明書に従って井戸の底に当てた。
 らせん状の穴掘り器はおもちゃのホッピングのようなかたちをしている。
「これですぐ湧くはずだ」
 道具をできる限り撤収し身軽になっていた幸蔵は、それを力一杯押し込んだ。
 地面には水がある層と無い層が重なって出来ている。つまり、水が既に出ているなら掘る時間はかからず十分な水が期待できる。
 ――実際のところ、今は海亀公園にも水道があるので使わなくても良いのだが、発電所や水道が使えなくなったときには井戸があった方が良い。この前の異臭着色騒ぎのように、いつインフラが使用不可能になるか不安が残るからだ。運用は難しいし、壊れても修理できるかも分からない。
 他方で、彼にとっては出身世界の文明に近い井戸の方が、勝手知ったる安心感があった。
 予想通り、水が穴から湧き出してきてみるみるうちに足下を濡らしてかさを増やしていく。
 すぐに縄ばしごに飛び移った彼は速やかに井戸の外に出た。日光のおかげでかじかんだ手が和らいでいくのを感じる。
 再度、滑車に取り付けたロープの両端に新品の手桶を取り付け、井戸は完成だ。
 握り飯の昼食を取り終える頃には、水は元の水位まで戻って彼の顔を映していた。




車輪を求めて


 陽が沈み、夜が訪れた。
 長い長い資料をかいつまんで読み終えたとき、立花は長い息を吐いた。
「要するに、この施設ではパンデミックの特効薬を作ろうとして失敗したんだ。パンデミックじゃ死ななかった子どもに特効薬開発の鍵があるって信じて……」
 無事に全員で帰還した拠点のソファの上で、毛布にくるまった彼女の眉間には皺が寄っている。
 召喚者や小川町の生徒会役員たちも同じようにしながらひとつのテーブルとLEDランタンを囲んでいた。
 他の子供たちは見張りを残してソファに横たわり、深い眠りに就いていた。時折、うなされたような寝言が聞こえてくる。
「それで、誘拐を?」
 立花は陽向に頷く。
「そう、それで、実験した。まぁ子どもそのものを改造したり殺したりするのが目的じゃなかっただけマシだけど……データを取って、血を抜いたり……最初は献血車で血をもらってただけだったみたいだけど、色々検査……実験……とか……色々ね、したみたいだよ。
 それから抜いた血を動物実験の延長で、掛け合わせてキマイラを作ったり。人間に獣は合成しなかったけど、獣に人間のデータを合成してああいう頭部を作ったりね。
 ここにデータがあるけど、動物は周囲の家の住人がいないペットやペットショップ、動物園から調達したらしい」
 立花が疲れたように寄越した書類には、各動物の調達日や実験内容・結果などが書かれていた。
 全く無害なものから、通常の動物と同程度の危険なものもいる。中型キマイラのあの犬は部外者を排除する番犬、大型キマイラは人間を攫ったり戦うために調教されたものだ。チワワは犬の嗅覚での偵察、危険を周囲に報せる斥候の役割を割り当てられていたようだ。
「あの回復力はパンデミックを克服する研究の副産物というわけかな。結局薬は完成させる前に大人がみんな死んでしまったわけだけどね……」
「ちょっと待ってくれ。もしかして僕の血液が使われていた?」
「そう、チワワに」
 聞いて、陽向は情けなさそうな顔をした。
「それで仲間と思われたか、実験に使われてると思って“連れ戻され”たのか……」
「そういうことかな」
「……チワワ」
 陸が陽向をまじまじと見た。
「いや僕がチワワじゃない。いやドーベルマンだったら良かったと言うことは断じてないが」
「それで……動物たちは……どうするの? 食品だのと一緒に連れて帰るの?」
 雨音が気が進まなそうに尋ねる。
「連れて帰るのが嫌っていう訳じゃないわよ。勿論、どちらかと言えば嫌。だけど……」
 町長が何を言うか、昔なじみの雨音も陽向も、陸も。予想は付いている。
 そのせいなのか、立花は召喚者の方を向いて丁寧語になる。
「君たちは召喚者だから正直に言いましょう。今は小康状態ですが、この世界の子供たちのコミュニティが、協力あるいは対立でも……対等でなければ吸収や収奪が起こります。上手くいけば勿論良いのですが、そうでもないのです。
 生産ができなくなれば物資の奪い合いが起こります。だから戦力――武力でも知識でも、そして単に“労働者”としても――召喚者を欲しがっているし力関係に影響を与えるのです。
 そして寿命が来る前に、私たちは失われつつある技術を取り戻し『車輪を再発明』しなければならないと思うのです。文字通り車輪の作り方を――過去から学ぶのは入らないかもしれませんが、手で作ってみて、輸送・移動手段やその他、パンデミック発生時の技術に可能な限り近づく努力をする必要があります」
 前置きをして、息を吸う。
「私たちにはこれらの実験動物に寿命を全うさせるために割けるリソースがありません。飼っていても他のコミュニティに脅威と思われるかもしれません。野良犬なら放してあげられますが、遺伝子操作された動物が生態系に及ぼす各種影響を考えると、問題があります。
 私は個人的に、この動物で実験してもパンデミックの特効薬など出来ないと思ってます。ましてや専門外な訳です。
 今は倉庫の窓を塞ぎ、施設の中に放置しています。ですが、他勢力に奪われ前述の懸念があると考えます。町長として早急な殺処分を提案します」
 意見があったら小川町に到着後にお願いします、と言って、立花は解散を告げた。
 ……ランタンの明かりが消えた。
 立花は寝袋の中で無理矢理目を閉じた。小川町から子供たちを元の場所に送り届けるために、明日はまた頭を使わなければならなかったから。

――――――――――――――――――――――――――――――――

<マスターコメント>

 お届けが遅れてしまいまして申し訳ありませんでした。
 第六回シナリオ、ご参加ありがとうございました。

 今回無事、全員を救出の上、帰還することができました。
 ポイントになったキマイラの倒し方についてですが、これは防御力が高く再生能力が非常に高く、正攻法では倒せませんでした。
 倒す方法としては、後半シナリオで、研究所からヒントと材料を得て薬を作成した上で倒すものを正規ルートに想定していました。ただ、それだけでは探索できない前半シナリオで戦闘するのにフェアではない上に強すぎるため、呼吸させない(更に再生が追いつかない)継続ダメージということで「火だるまにする」解決法も考えていました。
 そこでガイドではヒントと材料としてのガソリンスタンドを出して(ついでに車などの燃料を得られるため)いたのですが、前半で見事にPCさんたちが解決されました。
 そのため後半では戦い及び探索、何より子どもたちの救出が楽になったと思います。

 謎解きにつきましては、マイナー過ぎない(なお、単に文字を飛ばす方式でも読めますね)暗号を前半共々考えましたが、全て解いて頂きましてありがとうございます。
 また、シナリオ全体としては、何よりプレイヤーさんが少ない中、各所に人員配置いただいたのが成功の鍵だったと思います。

 最後になりますが、小川町の現在としては、海亀公園に古井戸が復活しました。飲用可能です。

 それでは、もしご縁がありましたら、次回お会いいたしましょう。

――――――――――――――――――――――――――――――――

<定員> なし
<参加締め切り> 12月30日23時
<アクション締め切り> 1月3日23時
<リアクション公開予定日> 1月17日
<リアクション公開日> 1月17日

<参加者>
アヅキ・バル
織主桐夏
ミーティア・アルビレオ
ホーリー・ホワイト
上野木 幸蔵

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