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【レアシナリオ】悲劇の再来を防ぐために

悲劇の再来を防ぐために


マスター:沢樹一海




 
 大人が死に絶えたパンデミックの原因となったワクチンは、タナトウィルス硬化症という病気を治す為のものだった。この病気は――
「今も消えたわけではない。未成年だけになってからも、ウィルスに罹って亡くなった子供は存在する。治す手段が無い以上はどうしようもないと、何の対策もしてこなかった……」
 一旦解散して召喚者達を帰した後、ソファに座った朝比奈 愛依は僅かに俯き、声を低めて言った。それを聞き、冨樫 慶太も下を向く。
「俺に出来るのは遺体を灰にして埋葬することだけだった。……でも、治す手段が無いのは今でも変わらないよな。研究所に行ったって……って、何考えてんだ?」
 先程、タナトウィルス硬化症のワクチンを開発した、葉刈県にある真田製薬研究所に調査に行くことが決定した。将来ワクチンの再開発が行われた時にパンデミックの原因となったワクチンと同じものが出来ないように、製造法を調べて皆に周知しようということで決まったことだ。新しい治療法をその場で見つけるのは難しいだろう。
 しかし、愛依の表情には後悔が滲んでいるように見えた。
「まるで、治す手段があったのにほっといた、みたいな顔だな」
「治す手段は無い。だが、それを探そうと行動を起こすことは出来たんじゃないかと思ってな……」
「「無理でしょ」」
 夜桜 切菜屍蔵 聖が同時に言った。2人は顔を見合わせてから、切菜が先に口を開いた。
「生活を整えることに追われる毎日の中、知識も乏しい子供だけで病気を治す方法を探すなんてできなかったわよ」
「ワクチンの資料を探すくらいなら、知識関係ないから出来たかもしれないけどね」
「…………」
 愛依は俯いたままだったが、やがて頷いた。
「……そうだな。今は出来ることをしよう。葉刈県の現状を確認し、出発の準備をしよう」

☆★☆★☆★☆彡


 葉刈県は、農地や森が多い場所だ。景観を保つ為に建物の高さは決められていて、高層ビルは存在しない。真田製薬研究所はそこの中央付近にあった。周囲500メートルは研究所の土地だが、寮が建っている他には芝が敷き詰められているだけで何もない。人の姿はどこにもなく、代わりに居るのは魔物達だった。様々な種の、統一性皆無の魔物達が暮らしている。彼等は敷地内に子供達が近付くと襲いかかり――
「あーびっくりした。ここの魔物が安全だなんて嘘じゃんか。本当だったら」
「で、でも兄ちゃん……」
「ん?」
「僕達、一度も攻撃されてないよ……?」
 ――特に攻撃はしなかった。

 そして、研究所内では――
「……もう少し……もう少しで完成する……早くしないと、いつか……」
 白いひげを蓄えた老人が、使用中の化学器材の前で声を絞り出していた。

――――――――――――――――――――――――――――――――

<マスターコメント>

パンデミックを二度と起こさないようにする為に、ワクチンを開発した製薬会社の研究所に赴くことになりました。
現地までは車で行きます。研究所への突入方法はアクションによって変わります。

今回もダブルアクションOKといたしますので、最終回に向けて入れたいアクションがありましたら遠慮なくお書きください。

同行NPCはリアクションの内容によって変わります。もうちょっと役割がある筈だった聖君あたりは特に役割がないのでリストラされる可能性があります。

以上になります。
皆様のご参加とアクションをお待ちしております。

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  1. 2019/07/17(水) 12:00:00|
  2. シナリオガイド

【コモンシナリオ】第八話(最終話) さよなら、小川町

第八話(最終話) さよなら、小川町


マスター:有沢楓花




 
 まんげつ造のある都市から離れたとある場所に、瀬織市という小さな市がある。
 中心部は都会的な賑わいを見せ、離れれば田畑や牧場も見られる、そこそこ都会、そこそこ田舎という何かにつけ便利な市だ。
 その「そこそこ田舎」な場所に、小川町はあった。

 そしてどんな町もそうであるように、小川町にも出会いとそして別れの時が近づいていた……。


                      *


 試食会から一ヶ月後の某日、ららモール瀬織。ここは土地開発の一環であちらこちらに建てられていたショッピングモールだ。
 パンデミック以前の休日には多くの買い物客で賑わっていたのだろう、ゆったりと歩ける見通しの良い広い通路と、その中央にある開放感のある吹き抜け。そこに飾られている観葉植物――だったもの――や造花が特徴的だ。
 三階にはレストラン街があり、通路の両端に和食から中華、エスニックまで並んでいる。そのうちの一軒「タベルナ」では早朝から町長会議の準備が進められていた。
 前日までにすっきりと掃除した店内。ブラシで磨いた木製のテーブルに石鹸がほのかに香るランチョンマットを敷き、食器を整える。
 厨房でも冷蔵庫と作業台とコンロの間を往復しながら、次々と料理を作っていく。
 午前11時。
 手作りのチェック表片手に見回っていた町長代理の長谷川 陽向(はせがわ ひなた)は、紙の下端まで指を滑らせると、周囲を見回し、ひとつも埃と染みとしわのない様子に、満足げに頷いた。
「よし、全て順調だ。時間に充分余裕があるから、各自最終チェックを頼む。その後は本番まで適宜休憩して欲しい」
 生徒たちは「はい」と答えて仕事を続けた。彼らの横顔に緊張感はあるものの、お墨付きをもらったせいかちらほら安堵の笑顔が見える。
 今日の招待客は六名。二つの町の町長及び同行者がそれぞれ二名。小川町はおもてなし側であり、人数で威圧感を与えすぎないよう殆どの生徒は裏方に回る。
 こちらで全面に立つのは生徒会の町長立花 凪(たちばな なぎ)と陽向だった。
 そして召喚者たちもだ。予行演習通り、食事を紹介しつつ談話して相手からの理解を得ようということになっていた。
「勝算はあるのかい?」
 町長・立花 凪(たちばな なぎ)が陽向ににやりと笑う。
「町長としては如何です?」
 陽向がやり返すと彼女は肩をすくめた。
「ま、最初はジャブだよジャブ。初めて会う人とお弁当のおかず交換はできないでしょ? 今日は最終合意に至るための顔合わせくらいに考えておこうよ」
「第一の目標は警戒を解くこと、第二の目標は次回会議の開催決定、第三の目標は町長会議の継続合意……でいいですか」
「うん。そんな感じでいこう。ちょっとずつ前進すれば最後にはゴールに辿り着くってね。あとは緊急に必要な物資の洗い出しと分配が出来たらいいな」
「議題に加えておきます」
 陽向はチェック表に書き込むと、レストランを出てぐるっと辺りを一週した。
 広い通路の両端には、加賀 陸(かが りく)と部下が警戒に立っている。今回は武器はシンプルに拳銃を服の下に隠している。
 異常なしという顔だ。
 陽向は戻ると時計を見て、凪に視線を移し頷いた。
「……うん、そろそろかな。陸、出迎えに行こう。陽向と雨音はここをよろしくね」
「ええ、陽向の見守りは任せておいて」
 生徒会書記の斎藤 雨音(さいとう あまね)が鍋をかき混ぜていた手を一時休めて、ひらひら振った。


 凪は猫のような伸びをすると、陸を伴って約束の場所、ショッピングモール一階の正面入り口へ向かった。
 光量をやや落としたモールの床にコツンコツンと踵の音が反響する。
 無人のモールは放棄されてから時間が経ってはいたが、まだどこか日常を残していた。掃除こそ必要なものの、人が入ればすぐに営業を始められそうに感じるのは、路上でアスファルトを割って生い茂る草や、魔物が湧く川を見てきたからだろうか。
 それに実際、今残された子供たちにとっては、ここは廃墟でなく宝の山。
「子どもの時さ、砂場で山作って棒立てなかった? 順番に砂取っていって、棒が倒れたら負けってやつ」
 正面入り口に到着すると、凪は振り返らずに問いかけた。答えを期待しているわけではない。比喩ってやつだ。
 その後しばらく沈黙していると、
「……相手が来たね」
 両開きの自動ドアの向こうに、各三人ずつ、二組の姿が現れた。
 町長が二人、同じ歩調で、互いに視線を交わして足を踏み出す。その後を各二名が続く。
 ドアが開く。
 現れた顔に向けて凪は大げさなほどフレンドリーな身振りで出迎えた。
「お忙しい中、わざわざのお運びありがとうございます。初めまして、小川町の町長・立花凪です。こちらは使者に同行したので覚えがあるかと思いますが、加賀陸です」
 手を差し出す。二人の町長が勢いに押されてごく控えめに差し出した手を、ぐっと強く握る。
 二人とも凪と年齢はさほど変わらない青年だ。
「お疲れでしょう、食事をご用意しています。それともモールを先に見学されますか?」
「案内はいいよ、下見はした。勝手に持ち出されたらかなわないんでね。ああ、俺は川野町の町長、原田だ。よろしく」
 ウェーブのかかったクセ毛の青年は、握手した手をすぐに引っ込めると疑り深い視線を向けてきた。
 それに対してもう一人の町長、髪をきっちりと撫で付けた青年がすぐさま反応する。
「わたしは白川町の町長、伊集院だ。……で、君は我々を信じていないと、こういうことか? 会って早々会談に臨む気が無い、と。ならば帰ってもらって結構」
「はん、本心じゃ仲間外れにしたいってか?」
 原田が探るような目を向けると、伊集院はしばしにらみつけ。
「下見はしたが、勝手に持ち出してなどいない」
「する余裕もなさそうだなあ? 連れてるのも嬢ちゃんとちびっ子か」
「不愉快だ。帰らせてもらう!」
 顔を合わせて一分もしないうちに険悪な雰囲気が漂う。
 両者に付いてきた二人の部下たちはハラハラしたように状況を見守っていた。確かに川野町の方は二人とも体格の良い、高校生くらいの少年だ。それに比べて白川町は年長の女性と中学生くらいの少年である。
 凪は内心で苦笑しつつ、
「――まぁ、まぁ。せっかくご足労いただいたんです。ここはお茶だけでも一杯」
「そう言われれば……わたしたちも受けないわけにはいかないな」
「やれやれ」
 二人の町長は顔をしかめたり肩をすくめる。
 凪が先が思いやられそうだと密かに思いながら、レストランへ先導した。陸は無表情のまま最後尾につく。
 凪はクールダウンさせるために少しだけ遠回りしながらモール内を案内する。
「衣料品店はまんべんなくありますが、一階は他にスーパーと食料品や雑貨、二階には家電など大型店舗とフラワーショップ、三階にレストラン街とカルチャーセンター等ですね」
 町長たちの機嫌と歩幅に注意しつつ長い通路を歩き、停止させたエスカレーターを二階まで登った時、
「……済みません。トイレに行ってきて良いですか?」
 白川町の少年がぱっと手を挙げた。一呼吸も置かずにすかさず原田が許可を出す。
「仕方ねぇな。行ってこい。集合場所は分かるな?」
 済みません、とぺこりと頭を下げて少年が走り去る。
「タベルナだよ。ああ、そっちは家電売り場でトイレは逆方向――もう行っちゃった」
 凪が伸ばした手の行き場を無くしていると、今度は中学生ほどの少年が伊集院をちらりと窺って、俺もトイレに行ってきますと言うなり駆け出した。
 今度は先の少年とも違う方向だ。
「だからそっちも、花屋しかない……」
 一行はしばらく待ったがなかなか帰ってこないので、先に向かうことにした。
 そしてゆっくりとホームセンターを回ってから先ほどのエスカレーターへ向けて歩き出したとき――突如としてフロアの灯りが消え辺りは暗闇に包まれた。
 驚きと小さな悲鳴が混じる中にコツコツコツと床を動き回る足音が混じり合う。
「止まれ! 人や物に衝突する危険がある、非常灯がつくまで動くな……」
 緊張をはらんだ陸の声に、それでも全員が落ち着こうと努めていると、今度はフロアに男の悲鳴が起こった。
「うわああああ!」
 何が起こったのか。目を凝らすが暗闇で何も見えない。
 誰もが武器を構え状況を把握しようと精一杯な中、唐突に非常灯がついた。
 通路の両脇から放たれる緑色の光の中にぼんやりとそれぞれの輪郭が浮かび上がり――目が慣れた頃に見えたのは、原田が呆然と目を見開いて壁際を指さす姿だった。
「何……だよあれ……? 怪物がいるなんて知らねぇぞ!?」
 陸がポケットの中の懐中電灯のスイッチを手探りで入れ、ぱっと照らせば、大きな影が壁面から天井にかけて伸び上がっていた。
 徐々に下にライトを向ければ、照らされたのは……。
「……大人……!」
 そこにいたのは大人、いや大人の体格をした、首から吊り上げられたような姿勢で歩く何かである。
 既に腐敗しており骨からこぼれ落ちそうな肉を揺らして歩くそれは、まるでホラーゲームに出てくるゾンビだった。少し変わっている点があるとすれば、口から緑色の触手のようなものがうねうねと獲物を求めてさまよい、目や耳からふさふさと葉を茂らせていることだろうか。
 それが一体、急にダッシュして突っ込んでくる。
 凪が手に風を巻き起こして破壊すると、背後の壁にぶつかったゾンビがトマトのように潰れた。触手はなおも動いていたが自力で移動は出来ないようだ。
「不手際はお詫びします! が! 今はこの状況を何とかするのが先ですっ!」
 彼女がそう叫んだのは、ライトの中に再びゾンビの姿が一体、二体と浮かび上がったからだった。
 どこから来たのか、見逃したのか。小川町の面々は一度は見回りはしたものの、必要な物資が得られる場所以外は(管理事務所を除き)ざっと外から見ただけだ。バックヤードや非常階段などは調べていなかった。
「十三、十四……数え切れねぇ。どこにこんなにいやがった? こんなことになるなら……」
 原田が舌打ちして魔法銃を暗闇へ向けると、トイレに行っていた二人の少年が別方向から愕然とした顔で戻ってきた。
 白川町の少年の方は既に襲われたのかべったりと肉をくっつけている。
「三階は灯りが付いてました」
 息を切らした二人の報告に凪が手を大きく振って促した。
「エスカレーターまで急いでください。私と陸が殿を務めます」


                      *


「……遅いわねぇ」
 雨音が息をついた。
「温めるタイミングがあるんだけどなぁ、何かあったのかしら……ん?」
 スマホにメールが届いた。
 ――停電、ゾンビ発生、数体突破。対処頼む。
 陽向と同時にメールに目を通し顔を見合わせると、二階と三階を繋ぐエスカレーターから、死者の群れが汚泥が徐々に溢れるように歩み寄ってきた。
 陽向は驚きと悪臭に息を詰まらせたが、咳払いをして必死に声を上げる。
「戦闘可能な者だけでエプロンを脱いでエスカレーター前へ。なるべく撃つな、叩くな! 掃除が増える! レストランは施錠、絶対に料理は死守してくれ!」
「私は管理事務所に行って、照明の状態を確認してくるわ」
 右手には非常用階段の表示があった。ここから管理事務所に行くことができる。
 事前の調査では、モールの電源やら監視カメラ、施錠などを一括で管理できることが分かっていた。ついでに仮眠室なども付いており、近くには屋上。ゾンビが来たら立てこもるには最適だ。
「ゾンビ映画じゃないんだから」
 雨音は武器を掴むと、二、三人と共に階段へ続く扉を開いた。

――――――――――――――――――――――――――――――――

<マスターコメント>

 こんにちは、有沢です。
 小川町のシナリオ、第八回です。今回が最終回となります。

 今回のシナリオの目的は、三者会談の成功です。
 全員揃ってレストランに着席し信用を互いに得ることが目的……ですが、それ以前にゾンビ発生及び町長たちが少し隠し事をしている状況のため、解決が望ましい状況です。
 するべきこととしては、
 ・ゾンビ退治(エスカレーター周辺)、料理を守る
 ・隠し事の推理や今回のゾンビ発生現場の制圧
 ・料理する、料理提供中/後のアピール、交渉、会議前の掃除の時間稼ぎなど
 などが考えられます。
 会談が成功すれば瀬織市の安定と発展が約束されるでしょう。
 ゾンビですが、数は二十体程度です。倒すのは剣や銃など武器があれば簡単です。一般人でも一対一なら数体は倒すことができます。
 ただかなり腐敗しているために、拳での殴り合いでも周囲1メートルほどはびしゃびしゃになってしまいます。
 レストランが汚れると掃除が大変でしょう。ちなみにフィットネスクラブがあるためシャワーを浴びることは出来ますし、着替えもモールには沢山あります。
 ……などと色々書いていますが、全体的な難易度は普通です。

 そして最終回ですので、ガイドにない状況へのアクションも可能といたします。
 モール内や小川町・海亀公園やその周辺に存在しそうな施設へのアクションは可能です(例としては、発電所は可能ですが核融合研究所はないでしょうし、内容によっては対応できない場合もあります。済みません)。
 またダブルアクションも可能といたしますが、個々の描写が薄くなる可能性があります。


 それでは、小川町最後のアクションをお待ちしております!

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  1. 2019/07/10(水) 03:40:24|
  2. リアクション

【レアシナリオ】水花芽復興報告書

水花芽復興報告書


マスター:沢樹一海




 
 パンデミックが起き、大人が死に絶えてからそろそろ1年が経とうとしている。子供達は1年分成長し、ささやかな誕生日パーティーが開かれることも多くなった。
 また、朝比奈愛依が召喚者ガチャを開発してからも随分と月日が経った。召喚者達の協力で漫月造から離れた町の子供達の状況も判ってきて、不透明な部分は少しずつだが減ってきている。
 愛依の執務室では、現在の状況をまとめ、記録するための会議が行われていた。
「県外にも行けるようになったし、食料の自給率が上がったから餓死する子供もいなくなったわ。お腹が満たされることで前向きに生きようとする子が増えて、学校も活性化してきてる。それに、10代後半の生き残りの多くが自分達で出来る仕事を考えて動き始めたわ。自警団の人数も増えたし、一番助かるのが医大に通っていた人達ね。これまで薬局にある市販薬だけで凌いできたところを、正しい病気の診断が出来るように残った教材で勉強しようとしてる。まあ……皆が皆、動き出したわけじゃなくて怠けている子もいるけど」
「怠けてる?」
 パソコンを打ちながら言う夜桜切菜に、冨樫 慶太が聞き返す。
「そう。怠けてるというより、危機感が無いっていうのかしら。食事に不自由しなくなってきたことで、自分達が何もしなくてもこのまま暮らせるって思っちゃって何もしない子達ね」
「あー……そういうことか」
 慶太は困ったように頭を掻いた。
「ああそうだ、大人達の火葬だけどな、何か月か前に一通り終わって、今は遺族にタグを返して回ってるとこなんだ。それも終わったら、自警団に入ろうかと思う」
「自警団……それは助かるな」
 彼の炎の力が加われば、魔物退治は格段に楽になるだろう。
「僕は今、電気やガス、水道の設備の確認を進めています。マニュアルが残っていましたから、思っていたより何とかなりそうです。その設備の近くに住んでいる子供達とも仲良くなって、彼等も協力してくれています」
 唯我の報告を、切菜はパソコンに入力していく。やがて手を止めると、彼女は愛依と目を合わせた。
「それで……召喚者ガチャの改造は進んでいるの?」
「うん。……もう少ししたら、召喚者を故郷に戻すことができるようになると思う」
 愛依はこの時だけ素の口調で、少し寂しそうな表情で言った。
 室内がしんみりとする。
 けれど、呼び出した者は戻さないといけない。それは、喚び出した側の義務でもある。
「…………」
 沈黙が落ちた中、唯我はそっと扉を開け、執務室から姿を消した。


――――――――――――――――――――――――――――――――

<マスターコメント>

かなりフリーシナリオに近いシナリオになります。

月日が経ち、漫月造周辺から始まった復興活動も少しずつ変化を見せてきています。
召喚されたPCが、今、それぞれ何をしているのか、
現状の水花芽に何を思い、これから何をしようとして、そして、「故郷へ帰る」ことに対してどう考えているかなど、
自由にアクションを書いていただければと思います。
勿論、ガイドの内容に言及したアクションもOKです。

また、これまでのメインシナリオの中で、何かすっとばしていることがありそうでしたらその辺もちょこちょこと書いていただけると幸いです。質問コーナーのようなものです。

尚、このシナリオでは

ダブルアクション、
トリプルアクション

を認めます。

残り何回シナリオを出せるか分かりませんが、やり残しのないようにアクションを書いてください。

よろしくお願いいたします。 続きを読む
  1. 2019/07/07(日) 16:32:11|
  2. リアクション