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【コモンシナリオ】第七話 同じ釜でご飯をつくろう

第七話 同じ釜でご飯をつくろう


マスター:有沢楓花




 
 まんげつ造のある都市から離れたとある場所に、瀬織市という小さな市がある。
 中心部は都会的な賑わいを見せ、離れれば田畑や牧場も見られる、そこそこ都会、そこそこ田舎という何かにつけ便利な市だ。
 その「そこそこ田舎」な場所に、小川町はあった。


「食糧事情が改善したお祝いに、今日は君たちの故郷の美味しいものを、紹介してもらおうと思うんだ
 町長・立花 凪(たちばな なぎ)が召喚者たちに向かってした発言は、全く無計画に食料を消費したいという欲求からではなかった。
「いや腹ぺこは腹ぺこだけどね」
 町長代理の長谷川 陽向(はせがわ ひなた)が補足する。
「この前のキマイラがいなくなったことで、ショッピングモールに偵察に行くことができ、非常用発電機が問題なく稼働していることが判明した。
 物資は潤沢で小型発電機を一台を入手。食料も幾らか運んできた。
 だがあの子供たちを返すことでいくつかのコミュニティとの接点ができたし、それらの町もショッピングモールの解放を知った」
 パンデミック前後、小川町とその周辺では子どもが失踪する事件が起きていた。事件を解決し救出した召喚者たちは各コミュニティに子どもたちを無事に帰すことができたのだが……。
「今後起こりうる物資の奪い合いその他の衝突を未然に防ぐためには、同じ釜の飯を食べる、というのがいいと思う。正確には同じかまどで食事を作るのが小川町、食べるのが両方だが」
 全ての町が慣用句に近い状態になるには時間がかかるだろうが――そして別段町を合併するつもりもないが、物資も人の手も足りない世界では一蓮托生の面がある――それを目指すと言いたいらしい。
 上手く言えなかったせいか、彼はごほんと咳払いをし、
「それから……僕ももっとよく皆について知りたいと思っているし、他の町の人にも“召喚者”が夫々背景がある個人だって分かってもらうのにうってつけじゃないかと思う。
 だからモールでの町長会議の提案を手紙にして使者を送った。会議の際に提供する食事を考えて欲しい」


                      *


「人助けで問題が発生するっていうのはねぇ……」
 生徒会書記の斎藤 雨音(さいとう あまね)が鍋を火から下ろす。今のところ、小川町中学校の給食室は問題なく稼働している。
「助けた恩を感じてくれてれば仲良くなれそうだけど、どこもそれより生存が先って感じだったし」
 実際、お礼もそこそこに門を閉ざされたような感じなのだ。とはいえ、それも最初に召喚者を迎えた小川町の面々の態度とそう大差は無いので面と向かって非難するつもりもない。
 立花は苦笑した。
「それで召喚者が複数人いるっていうのも知られた。召喚者はそれだけで“武器”だね。この辺は他に召喚者もいないようだし、脅威に感じられたのかもしれない。
 ただね、逆に頼られたってこっちも小川町へ大人数受け入れするのは厳しいし――」
 立花は、ボウルの中の砂糖とクリームをガシャガシャと泡立て器でかき混ぜていた。
 悩ましげに言葉を切ると、ボウルからバットに移す。なめらかなクリームの合間に冷凍ベリーを放り込むと、ラップをかけて冷凍庫の扉を閉じた。
「よし、できた。あとは待つだけで簡単アイスのできあがり」
 振り向けば、陽向と目が合った。彼は棒を三角錐のような樽の中で上下させて、バターを作っている最中だった。
 牛乳は少量だが牧場から運んでくることができたので、自分たちで乳製品を試作してみることになったのだ。
 召喚者だけに料理を任せるわけにはいかない。
「はっく……しょん……ん、こっちはかまどの準備ができたぞ。これからピザを焼く」
 加賀 陸(かが りく)がマスクの下で時折くしゃみをして鼻をすすっている。
 校庭に、ホームセンターや地元の店で調達してきたレンガとセメントで作ったかまどは、調理は勿論のこと簡単な陶芸にも使える。
「燃料は杉だ、よく燃えている」
「薪って言えばいいじゃない」
 雨音が分かっていてそう言うと、何故か勝ち誇ったような笑みをマスクの下に浮かべた。
「そんなことを言っていられるのも今のうちだけだぞ」
「家族はアレルギーと無縁だったの。とりあえずカッテージチーズなら出来上がったからすぐ持ってくわ。
 そういえばこの前の研究所の件で私と何人かで再訪問したでしょ? 最初に長谷川から聞いてた話とこの前確認した時で薬の在庫が違ってたんだけど」
「何の在庫だ?」
 陽向が、吐息に疲労を滲ませながら訊いた。
「臨床実験の前段階の薬。キマイラを作るんじゃなくて、動物の能力を人間に取り入れる薬……確かネコ科のがひと瓶」
「そうか……ざっと見ただけだから在庫数が僕の記憶違いかもしれないな。明日にでも再確認してこよう」
 あの後、小川町の面々は子供たちを送り届けること、キマイラを閉じ込めることに注力していた。キマイラの処分と薬類の廃棄は後回しにしたのだ。
 立花は陽向の肩をいたわるように叩く。
「で、さっきの話の続きをすると……物資の奪い合いに武力は論外。それ以外の競争になれば輸送手段の車の運転手がいない小川町は遅れをとる」
 その点は召喚者にも説明してあった。
 それから小川町の現状報告、ショッピングモールの偵察結果報告、キマイラ処分日の検討などなども。
「なら車の運転ができる召喚者に指導を依頼しよう」
 陽向が言って、額の汗を拭った。

――――――――――――――――――――――――――――――――

<マスターコメント>

 こんにちは、有沢です。
 小川町のシナリオ、第七回となります。
 『Lost Old』運営終了が発表されまして、残り少なくなりましたが、よろしくお願いいたします。

 今回のシナリオは、次回シナリオとのインターバル及び前回のシナリオの整理です。
 次回シナリオとの関係もありつつ、基本的には、故郷の料理を作ってみんなで試食しようというシナリオです。
 前回の整理については、キマイラの扱いになります。特に反対の理由が無ければ処分されることになります。
 また、自動車等の運転ができる方は教習をお願いしています(報酬は鶏肉の塩竃焼き)。
 舞台は小川町(海亀公園含む)の中のみとなります。

 食材は、今回特別に用意したということで、基本的なものなら揃っているとしてアクションをかけられます。
 ただ消費期限が短いものに関しては用意できない可能性があります。モールの冷蔵庫は稼働していますが、野菜は冷凍や缶詰など以外の野菜は腐ってしまっているので小川町内から採れるものだけ、などです。


●海亀公園について
 拠点についてもアクションをかけることは出来ます。
 今までのガイドと基本的には変わりませんが、
 ・井戸を手入れすれば使えそうである
 ・飲料水はペットボトルの濾過装置でそこそこ安定供給がされるようになった
 ・水道水が使用可能になっている
 ・畑は耕されています。現在は豆、小松菜、ジャガイモ、タマネギ、トマト。(その他、既に植えたことにしても構いません)
 ・田んぼには稲が植えられ、収穫途中。(全て収穫した、でもOKです)
 ・ホームセンターからキャンプに使えそうな物を運び入れた
 ・中学校では羊と鶏も利用できるようになりました
 ・モールへの道が開通したため、食糧事情が一時的に改善(NEW!)


●町の利用について
 住民として認められています。
 町の施設の利用が出来ますが、物資は豊富とは言えません。
 あからさまな監視役はいませんが気にされてはいるので、不審な行動(武器を手に持ったり)は見咎められます。

それでは、アクションをお待ちしております。

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  1. 2019/04/22(月) 02:28:47|
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